夜職の厚生費とは?キャバクラ・ガールズバーで引かれる仕組みを支配人が解説
「毎月お給料から引かれている厚生費って、いったい何のお金なの?」
夜職で働く女の子から、こんな疑問をよく耳にします。当たり前のように天引きされているけど、誰も詳しく教えてくれない——そんなモヤモヤ、この記事でスッキリ解消します。
クラブの支配人として長年現場に立ってきた筆者が、厚生費の正体・計算方法・交渉術・確定申告での取り戻し方まで、すべて解説します。
【この記事でわかること】
✔ 厚生費とは何か(正体と法的位置づけ)
✔ 固定制とパーセント制の違いと損得計算
✔ 払いすぎを防ぐ交渉のコツ
✔ 確定申告で経費として取り戻す方法
厚生費とは?夜の仕事における「会費」の正体
厚生費とは、一言でいえばお店に払う【会費】のようなものです。
キャバクラ・ガールズバー・クラブで働く女の子の多くは「業務委託」という形で契約しています。正社員やアルバイトのような雇用契約ではないため、会社が負担するはずの光熱費・消耗品・雑費などを、キャストの報酬の中から差し引くかたちで徴収しているのが厚生費です。
⚠ 重要:国に納める税金や社会保険料とはまったく別のお金です。
税金でも保険料でもなく、あくまでお店の雑収入として計上されます。つまり、払う義務があるかどうかは契約内容によって異なります。
厚生費の2つの計算パターン
厚生費には大きく分けて2種類の徴収方法があります。
① 1出勤固定型
1日あたり○○円という固定額を引くパターン。計算式はシンプルです。
厚生費 = 出勤日数 × 固定額
例)月16日出勤、1日1,000円 → 16,000円
月16,000円というと、実生活では電気・ガス・水道をかなり節約した金額。数時間の出勤でこれだけ引かれると聞くと、割高に感じますよね。
② 報酬パーセント型
報酬総額(時給+売上バック)に対して一定割合を引くパターン。稼ぐほど引かれる額も増えます。
厚生費 = 報酬総額 × パーセンテージ
例)月収32万円、厚生費10% → 32,000円
さらに注意が必要なのは、売上バックにもパーセンテージが適用される点です。指名が多くて稼いでいる子ほど、厚生費の負担が重くなる仕組みです。
固定型 vs パーセント型 比較シミュレーション
同じ条件(時給4,000円・1日5時間・月16日出勤)で比較してみましょう。
| 固定制(1,000円/日) | パーセント制(10%) | 差額 | |
|---|---|---|---|
| 出勤日数 | 16日 | 16日 | - |
| 月間総報酬 | 320,000円 | 320,000円 | - |
| 厚生費 | 16,000円 | 32,000円 | ▲16,000円 |
パーセント型は固定型の2倍になることも。稼げる店ほど、厚生費の計算方法をしっかり確認することが大切です。
新人とベテランで不公平?厚生費の「損する構造」
パーセント型の厚生費には、もうひとつ見落とせない問題があります。
売上のない新人キャストと、売上をしっかり上げているベテランキャストが同じ時間働いた場合、ベテランの方が厚生費を多く払うことになります。
お店への貢献度が高いほど引かれる金額も増える——この不満は現場でよく耳にします。「頑張るほど損する」と感じてモチベーションが下がる前に、交渉や店選びで対策しましょう。
厚生費を交渉で下げるコツ
厚生費は「決まっているから仕方ない」ではなく、交渉できる余地があります。からくりを知っていれば、時給交渉と同時に厚生費の上限を設けてもらうよう交渉することが可能です。
- 体入(体験入店)の段階で厚生費の計算方法を必ず確認する
- 時給交渉のタイミングで、厚生費の上限額や固定化を提案する
- 複数店舗を比較して、厚生費が安い店を選ぶ材料にする
- 売上バックへの厚生費適用は交渉で外せるケースもある
時給が高いお店ほど厚生費も高くなりがちです。「時給が高いから稼げる」と単純に判断せず、手取りベースで比較する習慣をつけましょう。
確定申告で厚生費を「経費」として取り戻す
業務委託として働いている場合、払った厚生費は確定申告で経費として計上できます。
夜職は給与所得ではなく「事業所得」または「雑所得」として申告するケースが多く、仕事に必要な出費(衣装・美容・交通費・厚生費など)は経費として差し引けます。
【確定申告で経費にできる主な費用】
✔ 厚生費(店に払った分)
✔ 衣装・コスチューム代
✔ 美容・ネイル・ヘアセット代
✔ 交通費
✔ スマホ代(業務使用分)
確定申告が初めての方は、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」や税務署の無料相談を活用することをおすすめします。
まとめ:厚生費の正体を知って、賢く働こう
- 厚生費とは税金ではなく、お店が徴収する「会費」のようなもの
- 固定型とパーセント型があり、稼ぐほどパーセント型は負担が大きくなる
- 時給交渉と同時に厚生費の条件も交渉できる
- 業務委託なら確定申告で経費として取り戻せる
知識があるだけで、手取りが大きく変わります。「お店に言われたまま払うだけ」ではなく、自分の報酬をしっかり守るために、ぜひこの記事の内容を活用してください。



